医療系受験したい高校生へ①
こんにちは.
そろそろオープンキャンパスの時期ですね…
実習中だってのに僕にもいろんなお仕事のお手伝いの声がかかってます…
今回は以前に吉備国際大学の京極先生が取り上げていた,これを見習って
医療系大学に入りたい人,特に作業療法を①作業療法学生の視点と②塾の先生的な視点で取り扱いと思います.(今回は①についてお話します.)
作業療法士になるには
最初に言っておきたいのは,作業療法士はどこ(専門学校、短大、大学)に行っても対して変わらないってことです.その心得は、教育の基準を満たせば誰でも作業療法士にはなれるからです。詳しく話すと、世界作業療法士連盟(WFOT)の定める、作業療法士教育の最低基準と日本作業療法士協会が法律をベース 決めた基準を満たした教育がされていれば、あとは何やってもオッケーよってことなんです.
つまり,ただ単に作業療法士になりたいだけなら3年制の専門学校行ったほうがむしろ早くなれるので,(無理して大学入る必要は)ないです.
僕的学校の選び方
「じゃあどうやって学校選ぶんだよ、このハゲ!!!」って声が聞こえてきました.
お答えすると,作業療法学生的には,実習のやり方だと思っています.今回は
「クリニカルクラークシップ」
このワードだけでいいので覚えてもらって,これを採用している学校に入るべきだということにしたいと思います.
昨年,厚生労働省と理学療法士・作業療法士協会の協議の結果,カリキュラム改定が改定となりました.ここに議事録と結果を載せておくので,暇な人は見てみてください.
今回の改定で大きく変わったのは、在宅医療教育の強化、基礎必修科目の追加、そして何よりも臨床実習の方式変更(クリニカルクラークシップ型実習への移行)です.
何で実習のやり方がそんなに大事なのかというと,国が動いていかないとアカンくらい従来の臨床実習の闇が深いからです.
学生にとっての臨床実習
臨床実習は私達学生にとって鬼門です.
いくら楽しい実習でも,毎日のように「早く終われー早く終われー」と思います.これは単純に,課題に追われる毎日から解放されたい,自分の態度を一挙手一投足観察されてるってのがプレッシャーでしかないからです.
もっと言ってしまうと,臨床実習で毎年のように学生が追い込まれ自殺し亡くなってます.これはどこの学校でも起こり得る非常にシビアな問題です.
こういった闇が深い実習を国会で指摘してくれた国会議員の人もいます.
そういう動きもあってか,昨年クリニカルクラークシップに移行しましょうねーっていう御達しが国から出されたわけです.「クリニカルクラークシップって何?」っていうのは長いので,別の記事にします.あれならオープンキャンパスで先生に聞いてみてください.
附属病院の重要性
いくらクリニカルクラークシップでも,学校でやってほしいことと実習先の先生がやりたいことが違っていて,学生が板挟み状態なることは結構あります.これが起こるのは,教員と臨床実習担当の先生との打ち合わせというのは密であるとは限らないからだと私は考えています.
この溝を改善してもらうには,実習生のほとんどを自分の学校の附属病院で賄うことがベストかなぁと思っています.附属病院で賄うことができれば,学校と実習先の連携が密になり,ディスコミュニケーションが減ります.その結果,学生が学校と実習先の板挟み状態にならなくても済むようになります.
最近だと昭和大学の作業療法学科で,実習先を全て附属病院で賄い,「臨床教員」という制度を導入して,実習先に自分の学科の教員を送り込むというのも行われています.
結局何が言いたいのか
学校選びをする時は,偏差値云々ではなく,どういった方式の実習で,学校と実習先の繋がりはどうなのか,実際に通ってる学生の感想はどうなのかってのを総合的に判断する必要があると思います.むしろそうやって選ぶべきです.
これも新カリキュラム案に盛り込まれていますが,実習先はできる限り学校と密な連携(学校教員と臨床実習教員がしょっちゅう会議してるなど)が取れているのがいいと思います.つまりは附属病院が多い学校.何ならその附属病院に教員を送り込んでるところだとなおいいです.
これを満たしている学校なら専門や短大,大学のどこでもいいということになります.